院長のブログ
免疫治療20「免疫力を高めるには」
インフルエンザもやっと峠を越して来ましたが、まだまだ猛威を振るっています。CSクリニックの近くのウツボ公園では日差しも春めいてきました。北日本では今年はまだまだ寒さが続くようです。健康維持には免疫力のアップが必要です。
免疫力を高めるには
免疫力を高めるにはワクチンのように外部から無毒または弱毒の抗原を投与して免疫細胞を刺激する治療法が、がんの初期におこなう免疫療法の一つの方法です。免疫細胞を興奮させることによって免疫細胞の分裂を促進し、細胞活動を活発化させます。また次の手として、インターフェロンやインターロイキンなどのリンパ球増殖因子を投与して直接、リンパ球を活性化させ、増殖させその数を増やす方法もあります。
免疫力を高めるには大きく分けて、体内で免疫細胞を活性化させるか、または体外で免疫細胞を増やし活性化させたものを投与するかの二通りの方法があります。
① 体内投与で免疫系を賦活化させるもの。
一般的な免疫刺激抗原を提示してランゲルハンス細胞や濾胞樹状細胞を刺激し、免疫系の全体のかさ上げをはかる接種免疫療法です。特定のがんをやっつけるわけではないので非特異的がん免疫といいます。経口摂取で腸の免疫細胞を刺激するのがAHCCやアガリクスのきのこの菌糸体、フコイダンなどのムコ多糖類があります。皮膚に接種して皮膚の免疫細胞を刺激するのがBCG-CWSや丸山ワクチンです。非特異的がん免疫には直接リンパ球を刺激するインターフェロン療法やインターロイキン療法が含まれます。
また、自分自身のがん抗原を皮膚に接種してキラーTリンパ球を誘導する癌ワクチン療法は、がん細胞の目印を直接、免疫細胞に覚えさせるため、特定のがんを抑えることができます。これを特異的がん免疫療法といいます。
② 体外で免疫細胞を活性化させ、さらに増殖させるもの。
活性化リンパ球投与療法はかって養子免疫療法ともいわれ、体外培養自己リンパ球移植療法、リンパ球自家移植療法などとも呼ばれます。非特異的がん免疫にあたり、癌細胞の種類にこだわらず、癌細胞を処理できるように免疫力を活発化させるものです。特定の癌細胞だけを捕まえて攻撃させるようにするものを特異的がん免疫といいますが、攻撃力の強さとその効率性からいえば、特異的がん免疫が理想的ながん免疫療法といえます。樹状細胞を利用してがん細胞の目印を免疫細胞に覚えさせるのが樹状細胞療法で特異的がん免疫になります。
CSクリニックでおこなっている免疫活性化血管内治療は特異的がん免疫療法にあたります。
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