免疫活性化血管内治療症例の紹介
子宮体がん
子宮体がんは子宮内膜にできるがんで閉経前後の方に多くみられます。子宮の奥にできるがんで、子宮の入り口にできる子宮頚がんはヒトパピローマウィルス(HPV)が原因であることが解っていますが、子宮体がんは原因不明で女性ホルモンが関係しているといわれています。症状は月経時以外にみられる不正出血で発見されます。がんが子宮の中にとどまっている状態であれば手術で良い成績が得られています。
症例
不正出血にて検査した結果、子宮体がんと診断され手術された方です。手術した時には転移巣はありませんでしたが、術後に抗がん剤治療が行われました。その後、腫瘍マーカーの上昇がみられ、セカンドオピニオンを求めて当クリニックに来院されました。PET検査およびCT検査にて大動脈の周囲に1-2cmのリンパ節が腫大していることがわかりました。免疫細胞ががん細胞を認識できていないため、リンパ節にがん細胞が居座っている状態です。
免疫細胞を訓練させるために免疫活性化血管内治療を行いました。血管内治療中に腹部全体の精密検査を同時に行います。その結果、PET検査にて膀胱の陰に隠れて見落とされていた膣断端の再発巣が明らかになりました。
子宮を手術した後再び膣にがんができ、カテーテルでがんに直接薬剤を投与しました。抗がん剤ではないので外陰部の皮膚にまで高濃度の薬剤が入りますが、副作用はありません。2ヶ月後には腹部のリンパ節が2cmから1cmに縮小していました。このリンパ節には直接の治療は行われていませんが、免疫ががん細胞を攻撃できるようになったため、自動的に縮小したものと思われます。
副作用でお悩みの方は、坂井CSクリニックへ 免疫治療、抗がん剤を使わない血管内治療、遺伝子治療によるがん治療