院長のブログ
免疫治療について3~免疫とメンタル~
運動会のシ-ズンがやってきました。食欲の秋、運動の秋です。おいしいものを食べ、体を動かし、免疫にとっては好都合な季節です。メンタル面がどのように免疫に影響を与えているか考えてみましょう。
すべての生物ではからだを構成する数多くの細胞が秩序正しく統制されてバランスをとっています。細胞と細胞のあいだには信号のやりとりをすることで緊密に連絡を取り合って、互いに制御する仕組みがあります。進化した高等動物のからだには脳神経系、内分泌系および免疫系の3つの制御機構グループが存在し、お互いに影響し合って、重要な統制システムを構築しています。
ひとつめの脳神経系は神経細胞から体中のすみずみまで張り巡らした神経線維間で神経細胞同士のシグナルのやりとりをしています。痛みを感じれば知覚線維から脳神経に異常を伝達し、信号を受け取った中枢神経は運動神経から筋肉にシグナルを送り、痛みの原因から身を守るようにからだが動きます。つまり、危険から体を遠ざけるように自動的にからだは行動します。知覚神経と運動神経の共同作業で体を守っています。
第2の内分泌系は脳の視床下部から脳下垂体を経て内分泌システムにシグナルを送り、内分泌細胞からホルモンを分泌させ、生体の働きをコントロールしています。視床下部から刺激物質が出ると下垂体に働きかけ、下垂体は成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンなどを分泌し血中に放出します。これらの刺激ホルモンはそれぞれの内分泌臓器を刺激して各々、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性ホルモンなどが分泌され、からだの成長、新陳代謝、生殖活動などをコントロールしています。
これらの脳神経システムや内分泌システムの細胞自体はからだの一定の場所に固定されており、アセチルコリンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質や、ステロイド系ホルモンやペプチド系ホルモンなどの分泌物質を介して生体を制御しています。
一方、免疫システムでは細胞自身が体中を活発に動き回りシグナルを伝達する特徴をもっています。免疫系は外から入る細菌や異物を排除し、内に出来る癌細胞を殺す重要な役割があります。この第3の免疫系もからだを維持するのに重要な機構であり、最近は脳神経系、内分泌系と連携して影響しあって働いていることが解ってきました。自由に動き回る免疫細胞も脳神経の影響を受けているのです。免疫細胞は自律神経の影響を強く受けています。自律神経には交感神経と副交感神経の二つの神経があり、お互いを抑制するように働きバランスを保っています。
さあ、これから仕事をするぞ!と思えるときは運動神経や脳神経が昂ぶり、交感神経が活発に働いているときです。朝の目覚めは交感神経が昂ぶってきて自然と目が覚める状態になっているのです。夕方になり、今日はよく仕事をしたな!家に帰ってゆっくりしようかと思えるときは交感神経の興奮も収まり、副交感神経が優位になってきているのです。免疫は副交感神経の刺激により活発となります。
残業で夜遅くまで仕事をしていたり、ストレスがたまりイライラしているときにはこの副交感神経が働いてくれません。リラックスした状態ではじめて免疫細胞が活発に動けるようになるのです。ストレスはまた、内分泌も刺激して副腎皮質ホルモンを増えさせます。この副腎皮質ホルモンも免疫細胞をおとなしくさせる働きがあります。リュウマチなどの自己免疫疾患やアレルギーがひどいときには、免疫が異常興奮になっており、この副腎皮質ホルモンを処方することがあります。このように常時、ストレスや疲労を溜め込んでいると免疫の働きを弱め病気の原因になります。「病は気から」といいます。「気」は神経です。神経のバランスを崩すとホルモンのバランスも崩れ、さらに免疫も働かなくなります。病気にならないために日頃から規則正しい生活とストレスをためないようにしましょう。
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