【目的】肝悪性腫瘍におけるBisphosphonate Complex(A121)の肝動注および塞栓療法の臨床効果に検討を加え報告する。
【方法】18例の肝細胞癌および原発巣が異なる43例の転移性肝癌症例にA121による血管内治療を施行した。転移性肝癌の原発は大腸癌20例、胃癌7例、膵癌5例、肺癌2例、乳癌2例、卵巣癌2例、その他5例であり、大部分の症例はStage4であった。生存率による評価は不可能であるため、いずれもA121を直接動注した局所に限定した局所制御率にて効果判定を行った。評価可能な症例は49例で平均治療回数は3.7回であった。
【成績】PR以上の局所制御率が得られたのは19例(38.8%)であり、またNCに局所制御率が止まったのは17例であるが、そのなかの7例は血管内治療後3ヶ月以上の間、全身の腫瘍の増大が認められなかった。 【考察】RAS蛋白の活性化を阻害すると考えられているA121を利用することにより、強い抗腫瘍効果が期待できる。A121による治療は抗原提示細胞を傷害しないため免疫細胞に癌特異抗原を認識させることができる。腫瘍特異抗原を認識した細胞障害性リンパ球(CTL)を増やすと考えられ、RAS蛋白を抑制する分子標的治療は免疫を活性化させる治療として応用が広いものと思われる。抗がん剤を使わない最前線の免疫療法、血管内治療による癌治療
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